ニューヨークの同時多発テロが起こってまもなくのことですがどこからともなく、あ
るウワサが流れてきたのです。それは、あのノストラダムスがテロを予言していたとい
うウワサです。
これに関していろいろ調べてみたのですが、このウワサはインターネットを通じて流
された根も葉もないデマであることが、わかってきたのです。その詩の翻訳文をご紹介
します。
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新しい世紀の年、そして9の月
空から恐怖の大王が来るだろう
空は45度で燃えるだろう
火は大きな新都市に近づく
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この詩は、ノストラダムスの予言詩集『諸世紀』には記載されておらず、いたずらに
人々の不安をあおり、楽しもうとする愉快犯によって創作され、7年前からあるカナダ
の大学生のノストラダムスサイトから、徐々にかたちを変えながら世界中に広まってい
ったというのです。
しかし、私が収集したノストラダムス関連の情報の中に見逃せない指摘がひとつある
のです。それは、あのノストラダムス研究家/五島勉氏による指摘です。五島勉氏とい
えば、あの「1999年7の月・・・」というノストラダムスの有名な四行詩を日本に
紹介したことで知られますが、それが外れたということで、最近ほとんどその主張が聞
かれなかった人です。
五島氏が取り上げているのは、次の3つの予言詩です。EJでひとつずつ解説してい
きたいと考えています。
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1.予言詩集/第10巻72番の詩
2.予言詩集/第 1巻87番の詩
3.予言詩集/第10巻65番の詩
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予言詩集/第10巻72番の詩とは、あの「1999年7の月・・・」の詩のことです。
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1999年7の月
恐怖の大王が空から降ってくるだろう
アンゴルモワの大王の大王を蘇らせるために
その前後の期間、マルスは幸福の名のもとに支配する
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この詩をいまさらどのように解釈しようというのでしょうか。五島氏は、この有名な
原詩を英訳している名もないある女性に注目します。それはエリカ・チーザム(Erika Cheetham)という生粋のアングロサクソンで、現在健在であれば70代の半ばくらい
の年齢になる英国人なのです。
エリカ・チーザムが手にしたのは、欧米で何百年にもわたって何十種も出されてきた
ノストラダムスの普及版ではなく10巻までしか載っていない、英仏の古い大学や修道
院にしか残っていない、最古の原詩の一番希少版だったのです。それを手にした彼女は
この研究をライフワークにしようと決意するのです。
エリカは何の先入観にもとらわれず、原詩を英訳するのですが多くのノストラダムス
研究家と大きく違うことがひとつあったのです。それは、「恐怖の大王」の翻訳なのです。
エリカ以前の代々の英語圏の訳者たちは、「恐怖の大王」を次のように訳していたの
です。
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Un grand Roy deffrayeur=恐怖の大王
The great King of dread=恐怖の大王
The great dreadful King=恐怖の大王
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「fear」も「dread」 も「非常に大きな恐怖」、「非常に恐ろしい危険なもの」をあ
らわしています。このように訳すのが普通なのです。しかし、エリカは次のように訳し
たのです。
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The Great King of Terror=恐怖の大王
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この英訳は非常に新鮮です。「Terror」ということばは、「恐怖」という意味を持っ
ていますが、このことばには「テロ」を指すことばとして使われているのです。
2001年10月7日、米空軍がはじめてアフガニスタンを空爆した夜、CNNの画
面には、トマホークの爆発やF15からの爆弾で燃え上がる深夜のカブール市街がリア
ルタイムで凄絶に映し出されていたのですが、それにかぶせて画面下のテロップには、
次の文字が表示されていたのです。
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US ATTACK AGAINST TERROR
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「We against Terror.」――これは「テロに立ち向かう」という意味になります。
「Terror」はテロと同じ意味で使われるのです。このように考えると、第10巻72番
の詩の一節は「1999年7の月、テロの大王が空から降ってくるだろう」という意味
になります。
エリカは、今から約30年前、原詩と彼女独自の英訳と解説をまとめた本を英国で出
版しています。最初はほとんど注目されず「こんなことはあり得ない。デタラメだ」と
当時は、さんざんに非難や嘲笑を浴びたといいます。
しかし、30年が過ぎて今になってみると、そのあり得ないと思われていたノストラ
ダムスの英訳と解説は、非常に現実味を帯びるにいたったのです。
その第一弾が「恐怖の大王」を「テロの大王」と訳すことだったのです。さらに、続
く2つの予言詩のエリカの訳は、あの同時多発テロ事件をぴたりといい当てているので
す。次回は、これらの2つの詩の解釈を行います。
・・・[9.11とアフガン戦争/21]
2007年10月26日
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