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いろはにほへと ・・・ 色は匂えど
ちりぬるをわか ・・・ 散りぬるを我が
よたれそつねな ・・・ 世誰ぞ常な
らむうゐのおく ・・・ らむ有為(憂ゐ)の奥
やまけふこえて ・・・ 山今日越えて
あさきゆめみし ・・・ 浅き夢見じ
ゑひもせ す ・・・ 酔ひもせず
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これは、いろは歌を7文字で折り返して並べたものですが、各行の1番下の字を縦に
読むと「とかなくてしす」というようになります。「咎(とが)なくて死す」、つまり、
「無実の罪を着せられて死んだ」という意味になります。これは万葉の歌人、柿本人麿
が怨念を込めて残した暗号であるという説があります。
しかし、この説には時代考証上の無理があって、後世の誰かが柿本人麿の思いを暗号
にして伝えたとされています。井沢元彦氏は、江戸川乱歩賞を獲得した著書『猿丸幻視
行』(講談社刊)において、7文字折り返しのいろは歌の「の」の字を中心に一定のル
ールで文字をひろっていくと、「かきのもとひとまろ」という文字があらわれることを
推理しています。
説明してもいいのですが、複雑だし、長くなってしまうので、興味のある方は本を参
照していただきたいと思います。
「咎(とが)なくて死す」の話は大変有名ですが、ここからはあまり知られていない
話です。7字折り返しのいろは歌の1番上の字を縦に読むと「いちよらやあゑ」となり
ます。昔から暗号が入っている歌のことを「折句」といい、平安時代では歌人同士の間
でさかんに折句の交換が行われたといわれます。
この折句において、暗号を各句の末尾に置くことを「沓」(くつ)といい、各句の頭
に置くことを「冠」(かむり)といったのです。いろは歌では沓が「とかなくてしす」
であり、冠は「いちよらやあゑ」ということになります。
この「いちよらやあゑ」は、ヘブル語(ヘブライ語)ではないかという説があるのです。
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「いちよらやあゑ」=「イーシ・エル・ヤハウェ」
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「イーシ・エル・ヤハウェ」は「神ヤハウェの人」という意味になります。神ヤハウ
ェのもとから来られた「神の人」、イーシ・エルとは、イエス・キリストのことです。
このようにいうと、いろは歌にヘブル語が入っているわけがないし、なぜいろは歌が
イエス・キリストなんだという反論があると思います。実は、この点こそこれからEJ
で取り上げたいお話なのです。 なお、日本のいろは歌は、その意味内容が、聖書のイ
ザヤ書40章6節と詩篇119篇37節の思想と酷似しているという説もあるのです。
テーマは、日本とイスラエルの関係ですが、これについて続くEJで詳しく述べていき
ます。
もう一度いろは歌を見ていただきたいのですが、7字折り返しのいろは歌のそれぞれ
の隅の字をひろうと「い」「ゑ」「す」、すなわち「イエス」となるのです。考えてみると、キリストも、「咎(とが)なくて死す」と無関係ではありませんね。
いろは歌に「咎(とが)なくて死す」の暗号が隠されていることは江戸時代にも認め
られていたのです。そのひとつの証拠をあげてみましょう。
歌舞伎に「仮名手本忠臣蔵」という出し物がありますね。この「蔵」が大石蔵之助を
あらわしているのは誰でもわかりますが、「仮名手本」というのは何でしょうか。
江戸時代の「仮名手本」は、実はいろは歌なのです。それに、討ち入りの赤穂義士は
47人、これはいろはの「ん」を除く47字と一致しますね。確かに47士は「咎(と
が)なくて死す」そのものであり、これは五代将軍綱吉の裁きに対する批判です。もち
ろん、当時、まともに幕府を批判などできませんから、時代を鎌倉に設定し名前を変え
て暗号を折り込んで批判したわけです。これが「仮名手本忠臣蔵」の意味です。
江戸時代に徳川幕府を批判する方法が暗号であったとすると、平安時代に藤原家の批
判をする方法もやはり暗号だったと考えられます。ここに、万葉集、古事記に潜んだ暗
号を解読することの意義があります。この万葉集や古事記の中に柿本人麿や山上億良の
暗号を仕込んだ人物は源為憲ではないかといわれています。この人はパズルの収集本と
もいうべき「口遊(くちずさみ)」の作家として有名な人ですが、いろは歌も彼の作品
?ではないかといわれているのです。これについては別の機会に述べます。
いろは歌は有名ですが、歌として評価した場合、素晴らしい歌ではありますが、暗号
を入れたせいもあり、何となく苦しい感じがします。改作いろは歌として公募して第一
席入選した次の作品などは実に素晴らしいものです。
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とりなすこえす ゆめさませ ・・ 鳥啼く声す 夢さませ
みよ あけわたる ひんがしを ・ 見よ 明け渡る 東を
そらいろはれて おきつへに ・・ 空色映えて沖きつ辺に
ほふねむれゐぬ もやのなか ・・ 帆船群居ぬ 靄の中
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・・・ [日本人とユダヤ人/01]