2009年01月14日

●異様な建築物/ロスリン礼拝堂(EJ第1873号)

 フランスのフィリップ王に追われて、スコットランドに落ちの
びたテンプル騎士団――彼らは、まことに好都合な環境のなかで
スコットランドで何かをやっていたのです。好都合な環境とは、
当時スコットランドはイングランドと戦争中で、騎士団の戦力を
求めていたことと、ロバート王がカトリック教会から破門されて
いたからです。
 後にスコットランドが教皇庁と破門解除の交渉を進め、ブルー
ス王が教皇の命に従うことになる1328年までには、スコット
ランドのテンプル騎士団はすべてその姿を消していたのを見ると
いかにスコットランドが教皇庁から破門されている状況が彼らに
とって都合がよかったかわかると思います。
 スコットランドにおいてテンプル騎士団が遺したものはたくさ
んありますが、なかでも際立っているのは「ロスリン礼拝堂」な
のです。映画『ダ・ヴィンチ・コード』でも、最後にロスリン礼
拝堂が出てきましたね。
 このロスリン礼拝堂――もちろんキリスト教の教会ではなく、
今まで礼拝に使われたことは一度もないのです。しかし、この礼
拝堂は、テンプル騎士団とフリーメーソンリーをつなぐ重要な鍵
を握る建物なのです。
 ところで、ロスリンとは、スコットランドのどのあたりなので
しょうか。マイケル・ベイジェント/リチャード・リーの本の記
述を引用してお伝えします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
  エディンバラから南へ5キロほど行ったところにロスリンと
 いう村がある。(中略)村の端は、森林に覆われた峻険な北エ
 スク峡谷である。ここから10キロほど離れた北エスクと南エ
 スクが接するあたりに元テンプル騎士団のバラントロドッホ支
 部領があり、現在ここはたんにテンプルと呼ばれている。
 (中略)北エスク峡谷の先端部に位置するのが不気味で奇怪な
 大建築物、ロスリン礼拝堂である。はじめてこれを見たときは
 まるで大聖堂のミニチュアとでも感じるかもしれない。
 −マイケル・ベイジェント/リチャード・リー共著/林和彦訳
   『テンプル騎士団とフリーメーソン/アメリカ建国に至る
       西欧秘密結社の知られざる系譜』より。三交社刊
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 行ったことがないのでわかりませんが、ロスリンはかなり険し
い岩の多い峡谷であり、全体としての雰囲気は薄気味悪いところ
だそうです。絶壁面には無数の穴が開いており、内部には相当数
の人間が隠れることができるほどの広さがあります。ブルース王
は一度は敵に追い詰められて、この絶壁の穴に隠れたことがある
といわれています。
 さて、このロスリン礼拝堂――一体何を目的とする建物なので
しょうか。見れば見るほど、異様な建物であるといえます。添付
ファイルの写真をご覧ください。これはロスリン礼拝堂を東側か
ら見たものです。多くの塔が林立する異様な建築物です。
 実は、このロスリン礼拝堂にそっくりな絵があるのです。それ
は、「天上のエルサレム、西暦1200年頃」と題された古い絵
画なのですが、現在、ベルギーのゲント大学図書館に所蔵されて
います。これについても添付ファイルを参照してください。
 この絵は天上の都市を描いたもので、全部で12の塔が立って
います。中央のひときわ大きな塔の名前はシオン――すなわち、
エルサレムをあらわしています。そして、シオンの塔の左右にそ
れに次ぐ大きさの2本の塔があります。
 この塔をよく見ると、直接2本の柱からそびえていますが、こ
れは単に2つの塔の土台となっているだけでなく、アーチおよび
中央のシオンの塔も支えていることがわかります。これら2本の
柱には「ヤコブ」という名前が付けられています。
 もうひとつこの絵で注目すべきことがあります。それは、フリ
ーメーソンのシンボルともいうべきコンパスと直角定規が描かれ
ていることです。
 絵の中央部分の3つの塔をご覧ください。その塔の屋根はコン
パス――下向きに少し開いたかたちになっています。これについ
ては、そういわれてみればそうも見えるという程度ですが、塔の
下の部分はどうみても直角定規そのものに見えます。
 しかし、この絵は、フリーメーソンがこのマークを公式に使う
ようになるよりも500年以上も前の作品なのです。このことは
エルサレム教会自体が、フリーメーソンリーの定規とコンパスを
使っていたことを意味します。
 ところで、この絵に描かれた3つの塔は、近代フリーメーソン
リーのロッジにおける次の3つの役職――ワーシップフル・マス
ターと2人のウォーデンに符合するといわれているのです。
 メーソンの儀礼でかわされる会話に次のようなものがあります
が、この会話と絵は関係があるというのです。具体的な意味はよ
くわかりませんが、ご紹介しておきます。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 マスター  :何ゆえに東から西に向かうか
 Jウォーデン:失われたものを求めてです
 マスター  :失われたものとは何か
 Sウォーデン:マスター・メーソンの真の秘密です
 マスター  :それはいかにして失われたか
 Jウォーデン:われらがグランド・マスター/ヒラム・アビブ
        の突然の死によってです
 マスター  :どのようにしてそれを見出すか
 Sウォーデン:中心によってです
 マスター  :中心とは何か
 Jウォーデン:円の円周上のどの点からも等しい位置です
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 これは儀式用の決まり文句――ほとんどのメーソンは意味がわ
かっていないようです。しかし、ここに出てくる「ヒラム・アビ
ブ」は解明する必要があります。 
            ・・・[秘密結社の謎を探る/47]


≪画像および関連情報≫
 ・コンパスと定規/フリーメーソンのシンボルマーク
  上向き三角形(コンパス)と下向き三角形(直角定規)の結
  合はダビデの星を形成し、男と女、陽と陰、天と地、精神と
  物質など世界のニ元性の融和を表現している。個々の建築道
  具は人間の美徳と対応し、コンパスは真理、直角定規は道徳
  鏝(こて)は結束と友愛、槌は知識や知恵を象徴している。

ロスリン礼拝堂と天上のエルサレム.jpg


posted by 管理者 at 03:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 秘密結社の謎を探る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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